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Classic Tailoring / 100年素材「Camel hair」 * Classic Polo Coat 


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TAILOR CLASSIC   
21st Century
Dandy


Art&ClassiC


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Camel Hair
100年素材「キャメルヘアー」×「クラシック ポロ コート」

ムーアハウス&ブルックのキャメルヘアーがすべて出てしまって、アレ以上のものはないだろうと「キャメルヘアー」には「興味」を失くしていた、


それが、手持ちのツイードをもう一度、見ておこうと探っていて、この極めてクラシックな「キャメルヘアー」があることに気づいた、

人間の「記憶装置」はいったいどんな仕組みになっているのか、ズット忘れていたのに、それを見た途端、まさしく糸をたぐっていくように意外にはっきりとした記憶まで辿り着く、




Camel Hair




これを手にいれたのは、もう30年近く前のことで、その時でさえこれはズイブンと古い生地だと教えられた、
ただ、その時はこんなに良い風合いだったとは、どうしても思えない、
むしろ、そんなには乗り気ではなかったが、ミルの親父の「古(いにしえ)の」、「今はお見にかかれない、とても本格的な良いキャメルだ」という言葉にひっかかりがあって、ついでに手にいれたと思い出せる、

今なら、この風合いに惚れ込むと思うが、その時はまだ私も知識不足ではあったし、、、でも、やはり当初はこれほどの風合いではなかったように思う、

その理由は、あのとき親父が、「家に戻ったら、はじを持ってバサバサとなびかせて空気を含ませてやると良い風合いになるよ」といったことを覚えているからだ、


汽車に揺られ、イギリスの田園を抜け、ロンドンのアパートに戻ってから、さっそくバサバサやってみたが、そう風合いが変わらなかったのを覚えている、
それから、この「クラシックキャメル」は移り気な主人に忘れられ陽の目をみないまま、それでも律儀に私についてきた、


「或る種の生地は、ねかせておくと生地が落ち着く、」と云うテーラーもいるが、私は信じていなかった、


むしろ、日光を完全に遮断し、照明も最低限に控え、湿度を安定させ、「変質しないように」人一倍保管(整然と種類別に並べるということではありません、要は環境の問題です)に気をつけてきた、
陽が当たる、あるいは照明が煌々とした店先に生地を並べるテーラーはどうかと思う、生地のストック場所は別に設けるべきだ、


「生地が熟成する」とは今でも100%は信じ難いが、このキャメルについては長年の間に空気を含んで良い風合いになったと思える、



Camel Hair



このキャメルヘアーを眺めていると、キャメルの「ポロコート」が優雅なスポーツコートであったことが、そしてそれが実際どのような感触であったのかが実感できる、

柔らかく、軽く、暖かそうだがカシミアとは違う、ましてやウールやツイードとは風合いが明らかに異なる、

モホリ・ナギは「バウハウス」での自身の授業を「タッチトレーニング」と題し、触ることから「質感(テクスチャー)」というデザインのもうひとつの次元を深化させることを教えようとしたが、今、繰り返し語られるブームとしての「クラシック」に欠けているのは、この「質感」に他ならない、そして「クラシック」の本質は「質感」の本物にある、


そして、この「質感」の奥は貴方が思っている以上に深い、


この秋の「100年素材」を考えていて、どうしても引っかかていて、今のうちにとことん追求してみる必要があると感じたのも、この「本物の質感」の「再発見」だった、



グアナコなど獣毛の質感の本物、ツイードの質感の本物、そして「キャメルヘアー」の質感の本物、、思うのは、この「本物」というのが、やはり時代によって失われていて、もう我々はそれに触れたこともないから、結局、「本物」というのを知らないままになるのではないかという危惧である、




例えば、このキャメルヘアーが良い例で、こんなものはもう織れないだろうし、織りたがるミルもいないと思う、しかし、これが本物の「クラシックポロコート」の「キャメルヘアー」なのだ、


「服=装い」は、最も身近な「タッチ トレーニング」だと思う、古の「クラス」の人間が「装い」に拘ったのも、「ダンデイ」と呼ばれる人種がやはり「装い」に拘ったのも、意図するところは違っていてもその「質感」が、生活とか大袈裟にいえばその人の生き方に何らかの影響を及ぼしていくからだと思う、


ここ5年間、自分なりの方法論で「テーラーという仕事」をやってきて、一番、感じるのもその辺りで、極くパーソナルなテーラー、靴屋をめざしている自分たちの「仕事」の核もそこらあたりにあるような気がする、


「100年素材 -本物の質感-」
「Genuine Vintage Camel Hair クラシック ポロコート」 

(限定   仮縫付き、フルハンド)

¥370,000-(税込み¥388,500-)





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by tailorrikughi | 2009-07-28 03:27 | 21.Camel Hair