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Classic Tailoring / 100年素材「ホワイト カシミア サックスブルー」 ×SPORTSCOAT 



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WhiteCashmere
100年素材「ホワイトカシミア サックスブルー」×クラシック スポーツコート

カシミアの原毛には3つのグレードがあって、漉き取られた原毛は「ホワイト」、「グレー」、「ブラウン」と分けられる、「ホワイト カシミア」は原毛の数パーセントにしか過ぎず、カシミアの中でも最も高価とされている、
淡い色はホワイトカシミアでしか染められない、


本当に良いホワイトカシミア100%でマフラーを「一本」織ろうとすると、少なくともカシミア山羊5~6頭は必要になってくる、そして、このホワイトカシミアの中でも、繊維の長く細い毛だけを選ぼうとするとさらにその量は限られてくる、





カシミアは、「チャイニーズカシミア」が最高とされている、次に「モンゴルカシミア」が良いとされている、獣毛はすべてそうだが、良いものは、意外にあっさり繊細で、しなやかで軽い、誤解を恐れずに言えば少し頼りなくも見える、しかし、それは、愛用していくうちに空気を含みふくよかになっていく、良いカシミアは生きている、

良くないカシミアというのは、変に「厚く」、「重く」、「ボッテリ」している、それは、「太い」毛を混ぜてあるからで、今、ヨーロッパのカシミアに多く使われている「ルシアンカシミア」などがそうだ、カシミアは原産地でかなり違う、





「チャイニーズ カシミア」は糸が繊細で美しく、軽く「薄い」、しかし、すべての「チャイニーズカシミア」が良いと言う訳ではない、もっと言えばすべての「チャイニーズカシミア」が100%チャイニーズカシミアという訳ではない、

これは、100年素材の「フィンクスコットン」で「混ぜられた綿」について触れたように、いまや、カシミアも「混ざりもの」が主流になりつつある、さらには、異なる原産地、異なるグレードのカシミアを混ぜるだけでなく、ウールやシルク、或いはアクリルなど化学繊維さえ混ぜられているものがあると聞く、





では、こうした幾多の面倒を越え、確かな「チャイニーズカシミア」を手にいれたとしよう、次に問題はこれをどう紡いで織っていくかということだ、

先ず、カシミアは「トップダイ」でなければいけない、
糸の段階で染める、いわゆる「先染め」を「ヤーンダイ」という、一番、粗雑なのは、織ってから染める「プロダクトダイ」である、「トップダイ」は原毛の段階で染めることをいう、もちろん、コストや手間は「トップダイ」が最もかかる、

上質な細いカシミアの毛をしっかり染めるには「トップダイ」でなければならない、

しかし、それでも淡い色のホワイトカシミアを織るというのは「リスキー」なのだ、黒やネイビー、ブラウンなどと比べて「事故」が起こりやすい、つまり、ごく小さな色のたまりが数メーターに一箇所と時折出てしまう可能性は高い、(この極く小さなシミを修繕する<ペイントでごまかす>ことを専門技能にしている業者もいると聞く)一箇所でもそれが出ると高価なホワイトカシミアは「事故品」になりはててしまう、(こうした、事故品の多くは製品染めで「黒く」染められる、カシミアに黒が多いのはそうしたわけもある、)






こういう「リスキー」で、やたらと手間とコストのかかる「ホワイトカシミア」を最高のチャイニーズカシミアを買占め贅沢にあかせて織っていたミルがいる、「バブルの時代」の日本の某織物メイカーだ、

それが、これから紹介するホワイト チャイニーズカシミア100%を「サックス ブルー」で染めあげた今回の「100年素材」だ、もう、二度と現れないだろう、




WhiteCashmere
100年素材「ホワイトカシミア サックスブルー」×クラシック スポーツコート

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この生地は近年、稀にみる美しい生地だとは思う、すこぶる糸が良い、そして極めて「タイト」に織られている、

「タイト」というのは、日本の織物メーカーの特性なのか、良質であるだけでなく、どうしても「頑丈な」ものを作ってしまうのだ、これも必要以上に密に織られている、
カシミアの織りの上手い英国ならば、もっとこの極上の糸を生かして、「いかにも高級品」を迷わず織ることだろう、

そういう意味では、変に加工していない正直な織りだとも云える、

今回は、それでも糸が抜群に良いので存在感が出ている、いかにもカシミアという光沢を出す仕掛けもしていない割には、最上の「質」が質ゆえの光沢を見せている、

ピュアな100%カシミアの美しさとタッチを味わえる生地だと思う、

ある意味で、この「バブルの時代」の、最高品質の糸を使い、独特の頑丈で「正確」な織りの「日本のカシミア生地」は、英国でもない、ましてやイタリアでもない、独自の「カシミア生地」にカテゴライズさるべきものに、図らずしもなっているのではないかと、私はふと思ってしまう、



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そして、この「サックスブルー」のカシミアで仕立てるべきは、スポーツコートである、それも、極くクラシックな2つボタン或いは、3つボタン段返りのシングル前のものだ、


変に凝ったことはしなくて良い、サックスブルーとこのカシミアの質で充分、存在感はある、

デイテイールに自分らしさを出すとしても、良いアンテイークのブラスボタン或いは文様入りのホーンボタンが見つかればそれをつけるがいい、ポケットは、チケットポケットや、スラントの角度をわざと大きくとっても良いが、ハーフムーンポケットはやり過ぎだ、わざとアウトポケットにするのは面白いと思う、

むしろ、ハンテイングボタンの由緒正しきものを探すべきだと思う、

合わせるのはもちろん、良いホワイトフランネルのスポーツトラウザーズ、スポーツコートの下には模様入りの少し古式のスリップオーバー(ニットベスト)をめかし込んで奥行きを与える、凝らずにガーゼのようなウールのエクリュか、オフホワイトのクラシックシャツ、タイはあえて結ばず、奥ゆかしいスカーフを首元に巻く、無地のかわりに、色さえ合えばドットや小紋のスカーフでも良い、

靴は、もちろんアーモンドトウのデイアスキン、エクリュかホワイトのセミブローグにシルクリボンを奮発しよう、

これを、無造作に100年着続けている風情で着こなす、、、


はたして、貴方は、その優雅でクラシックな匂いのする装いをあっさり着こなすことができるだろうか、

その自信がある方だけに、この美しいカシミアをお勧めする、








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by tailorrikughi | 2009-06-15 22:40 | 19.White Cashmere