カテゴリ:18.「House Style」 Ⅲ( 1 )

Classic Tailoring / RIKUGHI House Style Ⅲ






TAILOR CLASSIC   
21st Century
Elegancy


Art&ClassiC

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「 ハウス スタイル Ⅲ 」
title copyright 2009 MOMOTOSEDO, Ryuichi.Hanakawa.
Tailor did、、、、

結局、私が望んでいたスタイルは、世界のどこにも無いだろうということに、それを探し求めて、さ迷うほどに私は気付いていきます、

生来の「研究」好きなのか、70年代前半あたりから私は、自分の好きなスタイルについて「研究」し始めます、当初は、自分が格好良いと思う、写真やイラストを集めることに夢中になり、次には、昔日のダンデイたちに心奪われ、その足跡を辿り、その結果、「クラシック」な装いというのに突き当たりました、


暮らしや仕事の合間に「研究」し続けていたので、そのペースも割りといい加減です、ただ、ダラダラと興味の赴くまま右往左往、寄り道や路地裏に迷い込むままにタップリと時間をかけていたのが、かえって真実を探るのには良かったように今は思えます、

やがて私は、その「研究」にも自分の仕事や勉強のやり方を応用し始めます、当時は、「シンクタンク」や、ハーバードの「ケーススタデイメソッド」や、日本では梅棹忠夫らの京都学派のカード式やKJ法など、パーソナルな知的作業のためのツールの工夫というのが話題になっていた時代です、(「パソコンで検索」するという時代ではありません、)

また、英国では、遊び好きのあまり見込みがあるとはいえない学生にも、これだけは教えておこうというものがありました、
それは「歴史」です、ヨーロッパの本来の思考というのは、歴史の流れのなかでモノを捉え、考えるということにあります、これは、政治でもジャーナリズムでも同じことです、つまり、迷ったら歴史の中に模範はあり、今現在の「それ」も歴史のなかで評価さるべきものだということです、「歴史」さえ教え込んでおけば、先人の轍は踏まないだろうという楽観的にも有難い配慮です、

こうして、私は「フィールドワーク」と、「歴史」というのを軸に、人を尋ね、ものを探し、洒落た革張りのノートに幾冊もメモを記し、カードやファイルをつくり、図解し、思考しました、実に愉しい「作業」でした、

幸いにも、当時は我がジェントルメンズクラブには、そういう時代を知る長老も皮肉の効いたジョークを云えるほどには元気で、テーラーたちの横、縦の繋がりにも助けられ、金曜日のポートベローのマーケットには、昔の仕事を偲ばせるビスポークの数々が二束三文で山積みされ、オクスファム(有志が寄贈した不用品を売るチャリテイーショップ)には乗馬ブーツで知られるバウンテイングのクロコのサイドエラステイックなどが2~3ポンドで売られていました、時代と場所にも私は恵まれたと云えます、(ただ、念のために云っておくと私は、古着は一切着ません、)

私の「移動」好きにも拘わらず、幸い今も、それらのものは大切に保管しています、冒頭に述べたように、実にマイペースで「研究」していたので、例えば、或る長老とのインタビューでも装い以外に興味を持った話をダラダラとメモにしています、しかし、それが、服のデイテイールだけでなく、それを「着る」人の暮らしを偲ばせ、その装いの背景となるものを浮き彫りにもして、かえって真実に近づいていると思ったりもします、

そして、この「研究」は、「紙」からパソコン上に置き換えられましたが、今もマイペースで続けています、いつの間にか、これは私の生涯の「愉しみ」となりました、



HOUSESTYLE | BESPOKESUITS

ハウスタイルのビスポークスーツは、私が永年愛用しているものです、仕立て方は少し変わっているかも知れません、六義のテーラリングは、誤解を恐れずに一言で表すなら、極めて「テクニカル」な「ソフトテーラリング」といえます、

クラシックなビスポークスーツの本質は、身体に沿った美しいラインにあります、

ハウススタイルの説明は、実にこの一行に尽きるのですが、これを分解して紹介するには幾千の言葉を費やしても適いません、
テーラリングやプロポーションのことを話しだすと、あれもこれもと話しは尽きなくなります、

デイテイールや仕立てのテクニックに言葉を尽くすまえに、私なりに、その本質を語るのに例えばこういう説明はいかがでしょう、

ある方から頂いたメールの一文に「いくつかのところで仕立てましたが、そのフィッテイングや仕上がりは悪くないのですが、デイテイールがどうと云うより、私が思い描いていた雰囲気とは違うように思うのです、、、」とありました、これこそが私の出発点でもあります、

アトリエの「ハウススタイル」は、ここから出発した私の半世紀の履歴が詰まっています、ですから、これは「クラシック」の私なりの解釈であり、ここには半世紀の間に取捨選択した拘りが潜んでいます、










「ティラー六義」
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by tailorrikughi | 2009-05-16 12:57 | 18.「House Style」 Ⅲ