カテゴリ:16.「House Style」 Ⅰ( 1 )

Classic Tailoring / RIKUGHI House Style






TAILOR CLASSIC   
21st Century
Elegancy


Art&ClassiC

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「 ハウス スタイル 」
title copyright 2009 MOMOTOSEDO, Ryuichi.Hanakawa.
Tailor is、、、、



六義のハウススタイルは、開店のときに考えたというよりも、私が何十年と愛用してきたものです、

今、考えれば、その何十年の間、私は格好良く、かつ着易いものを求めてさ迷い、次第に、テーラリングのあり方をも含めて自分なりに「スーツ」というのを捉え直そうと、「検証」と「クリエイト」を繰り返し、再「デザイン」し続けてきたように思います、それは、そのスーツを実際に「着な」ければならない私にとっては当然、重要問題だったからです、


それらは、自分でも気がつかないうちに、いつの間にか独特なものになっていきました、

事実、多くのテーラーに、私の要望は「変わって」いるとかなり云われたものです、しかし、それは実際に私が「着て」、私なりのライフスタイルに役立つという実践に基づいています、
考えてみれば、残念ながら、テーラーの多くは実際にはビスポークスーツを「着て」、それが必要とされる「生活」を暮らしてきたとはいえないことに思いあたります、スタイルというのはそういう「リアル」なことから生まれるものです、ハッキリ云うとその温度差が本質的に問題じゃないかなと「スーツを仕立てる」度にいつも感じてもいました、

10数年前に東京に戻ってきて、必要からテーラーを探し歩いていたとき思ったのは、日本の極めて優れた(優れた人が限られるのはどこでも同じですが)職人さんは世界に誇れる存在だということです、
しかし、その反面、厳しく言えば「テーラー」はいないんじゃないかなとも思いました、「縫えれば」テーラーという訳には、いかないのが難しいところで、私自身が自分の欲しい服を探してさ迷い、不満を持ち続けていた理由もそこにあります、





HOUSESTYLE | BESPOKETROUSERS

ひとり、一人に合わせて仕立てられるビスポークトラウザーズは、良く出来た「袋」であるべきです、正確な表現とは云えませんが、、、

私は、トラウザーズに非常に拘りがあると云えるでしょう、特にブレーシーズ仕様のトラウザースは、私の永年愛用するものだけに、アトリエのハウススタイルでも、「仕立て方」においても、「見た目」においても最も特徴的だと思います、これは、愛用しながら改良し続けてきた結果で、私が一番現れていると思います、


極論すれば、下着をつけないで、つまり「ノーパン」で着て違和感を感じず、快適とさえ思えれば、それは良いトラウザーズだと私は思っています、






b0151357_18504125.jpgクライアントの方が、先ず、最初に驚かれるのが、
六義のハウススタイルのトラウザーズには「腰の切り替えし」がないということです、

これは、単純なものですが、「テーラーの考え」を如実に現すリトマス紙です、

既製品のベルト部分の切り替えしは、少しでも布を節約するという考えがあるのかもしれませんが、「ビスポーク」の「クラシック」なトラウザーズは、腰まで一枚の布でつくるべきものです、或る種の「クラス」では、こうするのが当たり前でした、




今では、サビルローでもこうして仕立てるところは、私の知っている限り残念ながらありません、少なくとも、70年代にはサビルローでこうするテーラーは、既に消えていました、

消えてしまったことが、何を意味するのか?それは、「クラッシック」トラウザーズ、ひいては「クラシック」スーツそのものへの明確な考えが怪しくなっていることだと思えます、


穿った言い方をすれば、それは「ウインザー公」の功罪かもしれません、 


ジッパーとベルト仕様のトラウザーズが一般化することによって、定位置で止まらないトラウザーズでは「袋」にする意味も薄れます、サビルローはこの時点で「モダン化」されました、そして70年代のスウィンギングロンドンの意識革命をきっかけとして、80年代のイタリアンデザイナーブームを経て、顧客も既製服しか知らない人が増え、テーラーさえ既製服に影響を受けだします、こうした中で、テーラーが本当の「クラシック」を知らなくなるのは当然の成り行きなのかもしれません、


腰で生地を切り返したトラウザーズは、その象徴だと思えて仕方ありません、その時点でテーラーのトラウザーズへの知識量と、考え方、ひいては、どういうスーツを仕立てるかということを現すように思えます、






「ティラー六義」
中央区銀座一丁目21番9号
phone 03-3563-7556 e-mail bespoke@rikughi.co.jp(appointment required 完全予約制)

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by tailorrikughi | 2009-05-14 16:04 | 16.「House Style」 Ⅰ