カテゴリ:9.ツイードovercoating ( 1 )

The Collection / 9. Vintage Tweed Overcoat

TAILOR CLASSIC   
21st Century
Idea







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「 ビンテージ ツイード (トラベル) コート」


ごく気軽に、旅行に、休日にと、いつでも、どこでも、寒い季節の男のもうひとつの「暖かい伴侶」として文句も云わずつきあってくれるものに、「ツイードコート」があります、これは別名トラベルコートととも呼ばれ、通常、美しい色のリアルシェットランドとか、プレイドツイードで仕立てられます、


仕立て方も、ラグランスリーブや、前だけセットインスリーブにみえるものなど巧妙にライニングを外した柔らかく、軽い仕立てになっていて(通常はラグランスリーブで、衿はステンカラーを少し大振りにしたもの、取り外しのできるストームタブがついていたりします)、気軽な散歩気分でセーターの上に羽織るもよし、ジャケットの上に羽織ってもよしという便利なものです、

シンプルですが、クラッシックなものは絶妙のバランスで趣き深く、かえってそれがゆえに永く愛せます、


このコートのポイントは、とにかく「美しいツイード」で仕立てることにあります、ツイードが選ばれるのは、防寒性やタフなだけでなく油分を含んでいるので小雨程度なら雨粒もはじいてしまう、頼りになる素材というところにあります、


そして、ツイードの「美しさを愉しむ」ためには、フルスケールのトラベルコートは最適だと思います、コートの場合、ちょっとハデかなと思う大柄や色のものでも不思議に納まってしまいます、丹精こめて織られた生地を愉しむ気分で、チャレンジして下さい、

英国の田舎などでは、ちょっとした雨ぐらいでは傘をささないですね、ツイードのジャケットやコートの衿を立てるだけで、平気で歩いていきます、そして、それらは何年も着込んだものです、ツイードとはそういうものです、
このコートも生涯の「友人」となるべきもので、帽子とこの「ツイードコート」で都会のアスファルトを草原にみたてて颯爽と闊歩してください、



1950年代から60年代のビンテージツイード、実際には驚くほどのバリエーションがあります、ここでは、そのさわりをご紹介します、「美しいツイード」を探っていきましょう、貴方が思っている以上に奥深い世界です、




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「60年代~ ビンテージツイード ブルータータン」

60年代のコート用に織られた美しい青を基調としたタータンプレイドです、タイトに織られていますが、リアルシェットランドなので軽い仕上がりになっています、同時期に織られたこのミルのオーバーコート地も、いくつかありますが、どれも柔らかく軽く、しかしビンテージらしいボリューム感があり、織機の違いもあるのか今のものとは表情が異なります、

一種、手織りに近い温かみのある織りといえるかもしません、

このタータンプレイドは、なにより色が美しい、良く見ると全体が綾織になっていて、意外に複雑に様々な色が織り込まれています、


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「60年代~ ビンテージツイード ブラックウオッチ」

これも60年代のオーバーコート用に織られたもので、上のものと同時期のものです、なかでもこれは最も厚手のものですが、軽い、味わい深いブラックウオッチです、

仕立てると、この量感は、温かみのあるそして存在感のある独特な表情を見せると思います、


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「60年代~ ビンテージ ブルー ツイード 」

これもリアルシェットランドですが、上とは別のミルのものです、ジャケットでもいける重さだと思います、ブルーと書きましたが、正確にいうとグレーの濃淡に青が複雑に織り込まれています、

こういう織りも今はみかけることが少なくなりました、味のある織りです、




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「60年代~ ビンテージ変わりストライプ ツイード 」

これはかなり珍しいストライプツイードです、これもリアルシェットランドでタイトに織られています、上の生地とは別のミルのものです、このミルのものは、織りと柄にかなり拘っていて美しいものが多くあります、

これも良く見ると、太めのストライプの中が綾織になっていて、地のブラウンとのストライプになっています、このおかげで、大胆なこの柄も、仕立て上がりでは意外な落ち着きを見せます、

それにしても、このストライプは他にみかけたことがありません、


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「 ビンテージ  スコッテイシュ ツイード 」

いかにも英国カントリーらしいオーバープレイドです、いまのものと違って味わいがあるのは、地のトープ(うす茶の地色)の色だしでしょう、良く見ると複雑に色を織り込んでいます、

この気遣いが、仕立てたときに味と、しっとり、服としてなじむ秘密だと思います、この時期のビンテージの仕事の優れたところは、仕立てたときに「なじむ」工夫だと思います、実際に、少しハデかなと思ったものでも、仕立てると意外に納まって映ります、

この差が「本物のクラッシック」としての「服そのものの味わい」に現れてくるのだと、常々実感しています、



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「 ビンテージ  リアルシェットランド ツイード ブルー変わりプレイド 」

非常に美しい「青」です、これをコートに仕立てると魅きつけられると思います、
私は、常々、「ツイード」は、織り職人たちによる「絵画」だと思っていますが、これはその秀逸な例だと思います、

織りも凝っています、ちょっとグレナカートを思わせる、よく見ると意外な色が織り込まれていて見飽きません、



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「 ビンテージ  リアルシェットランド ツイード 変わりグレナカート」

これも凝った織りのリアルシェットランドです、極めてタイトに織られています、

一種のグレナカートになっているのですが、プレイドが交差するハウンドツースのところで織りが変化していて織りに立体感が現れます、オーバープレイドのストライプも綾織りが加えられています、しかも良く見ると地も綾織になっていって、様々な色糸が織り込まれ陰影をつけています、

これは色違いもあって、そちらはカントリーラボットグリーンと煉瓦色のグレナカートになっています、そちらの方が着こなしやすいかもしれません、

凝った生地です、


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「 ビンテージ  スコテイッシュ ツイード 」

肉厚のタイトに織られたスコッテイシュツイードです、なにより、縦に入った紺のストライプが大胆です、
フルスケールで見ると、濃淡の質感のある茶に、紺のはっきりしたオーバープレイドで、「ウインザー公」的なダンデイズムがあります、

スーツとしても面白いかなと思います、( 「Plaid suits」のダンデイたちの着こなしをご参照下さい)

個性的ですが、洒落てみえます、とくにこの生地は質感に奥行きがあって、地にストライプの紺が微かにミックスされていて、それにオレンジの細いオーバープレイド、紺のオーバープレイドも、縦は力強く、横はストライプ状になっていて強弱が効いています、

割りと、魅かれるところがあります、地に紺が振りかけられたようにミックスされているのが、全体のトーンを統一しています、



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「 ビンテージ  スコッテイシュ ツイード 」

トープブラウンに、渋いエンジとパープルのオーバープレイドです、どうも、渋いツイードにパープルのプレイドというのが好みなんですね、

実際、ツイードの野趣に、貴族的なパープルというのは仕立てると魅力的です、

タイトに織られたスコテイッシュツイードですが、スポーツコートや、スーツでもスンナリ納まると思います、





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「 ビンテージ  リアルシェットランド ツイード ベビーブルー」

綺麗なベビーブルー(ペイルブルー)のシェトランドツイード(色が正確にでるかなと思って、カメラでなくスキャンしてみましたが、やはり自然光が一番でした、実物は実に綺麗な色と風合いです)です、

ビンテージツイードは、色や柄の面白さとともに、やはり織りの趣き(実際、その織りのバリエーションも凄まじい)があります、このツイードもいかにもその時代らしい、ペイルブルーとオフホワイトをハウンドツースを思わせる変わり織りにしています、そこに、サブデュード(微かな、目立たない)のエンジと、良く見ないとわからないのですが、一段明るいブルーのオーバープレイドが入っています、




まだまだ、ご紹介したいものはあるのですが、永遠に続きそうです、
ご興味の或る方は、「迷宮」への入り口は下記の通りです、
お手数ですが、ご予約のうえお越し下さい、愉しくさ迷いましょう、



「ティラー六義」
中央区銀座一丁目21番9号
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(appointment required 要予約)


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by tailorrikughi | 2008-11-06 00:45 | 9.ツイードovercoating